臨床と研究
急性虫垂炎における糞石の意義
根東 順子
1
,
北川 大
,
中村 俊彦
,
足立 英輔
,
池田 陽一
1公立学校共済組合九州中央病院 消化器外科
キーワード:
宿便
,
石灰沈着症
,
X線CT
,
虫垂炎
,
重症度指標
,
後向き研究
Keyword:
Appendicitis
,
Calcinosis
,
Fecal Impaction
,
Retrospective Studies
,
Severity of Illness Index
,
Tomography, X-Ray Computed
pp.1267-1270
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016142678
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手術施行した急性虫垂炎221例を対象に、初診時の造影CT所見より糞石の有無や糞石の特徴、急性虫垂炎の病理組織学的重症度との関連について検討した。その結果、CT所見にて糞石のある症例は102例(46.2%)であった。糞石の有無と虫垂炎の重症度との間に関連性は認めなかったが、糞石のある症例に限り検討したところ、発症からCT撮影までの時間と重症度は相関しており、重症群では有意に長時間経過した症例が多かった。糞石の特徴(占拠部位・個数・石灰化の強度・最大径)については、いずれも重症度と有意な関連は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015