進行大腸癌に対する内視鏡外科手術の限界
他臓器合併切除を要する局所進行大腸癌に対する内視鏡外科手術
福長 洋介
1
,
上野 雅資
,
長山 聡
,
藤本 佳也
,
小西 毅
,
秋吉 高志
,
長嵜 寿矢
1がん研究会有明病院 消化器外科
キーワード:
子宮腫瘍
,
子宮付属器
,
腫瘍侵入性
,
前立腺腫瘍
,
大腸腫瘍
,
尿管腫瘍
,
腹腔鏡法
,
膀胱腫瘍
Keyword:
Adnexa Uteri
,
Urinary Bladder Neoplasms
,
Laparoscopy
,
Neoplasm Invasiveness
,
Prostatic Neoplasms
,
Ureteral Neoplasms
,
Colorectal Neoplasms
,
Uterine Neoplasms
pp.264-272
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016126586
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
当院における2005年以降の初発大腸癌の切除例は4,802例で,肉眼的他臓器浸潤として合併切除を腹腔鏡下に行ったものは158例であった.これらのうち婦人科系臓器は20例,尿路系臓器は34例で,尿路系臓器の内訳は膀胱筋層まで12例,膀胱全層部分切除12例,膀胱全摘(骨盤内臓全摘含む)が8例,尿管が2例であった.腫瘍辺縁では本来の解剖学的層を越えた剥離層で手術を行い,高画質内視鏡画像のもと腫瘍からの剥離距離を的確に判断する必要がある.病理検索において剥離面はすべて陰性であった.手術時間は,膀胱全摘を必要とする症例は長時間を要したが,出血量はいずれの術式でも少なく,安全に施行可能であった.
©Nankodo Co., Ltd., 2016