大腸癌肝転移up to date
大腸癌肝転移化学療法後の肝障害
荒川 悠佑
1
,
島田 光生
,
宇都宮 徹
,
居村 暁
,
森根 裕二
,
池本 哲也
,
金本 真美
,
岩橋 衆一
1徳島大学 消化器・移植外科学
キーワード:
薬物性肝障害
,
肝臓腫瘍
,
大腸腫瘍
,
Irinotecan
,
Oxaliplatin
,
Bevacizumab
Keyword:
Bevacizumab
,
Liver Neoplasms
,
Colorectal Neoplasms
,
Chemical and Drug Induced Liver Injury
,
Oxaliplatin
,
Irinotecan
pp.828-833
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013320656
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肝転移は大腸癌患者の予後を規定する因子である.近年では新規抗癌薬や分子標的薬が手術不能・進行再発の肝転移に対して使用され,その高い奏効率により肝切除へのconversionが新たな治療戦略となっている.しかしながら,このような化学療法による副作用として,irinotecanによるsteatohepatitis(いわゆる"yellow liver"),oxaliplatinによるsinusoidal obstructive syndrome(SOS,いわゆる"blue liver")などに代表される肝障害があり,これらは肝切除術後成績に影響を及ぼすことが報告されている.本稿ではこのような肝障害の病態およびその問題点について述べる.
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