肝内胆管癌と細胆管細胞癌
総論 肝内胆管癌の疫学と臨床像
岡野 圭一
1
,
鈴木 康之
1香川大学 消化器外科
キーワード:
肝炎-C型
,
肝細胞癌
,
肝内胆管
,
危険因子
,
寄生虫疾患
,
胆管炎-硬化性
,
胆管癌
,
胆管腫瘍
Keyword:
Bile Duct Neoplasms
,
Bile Ducts, Intrahepatic
,
Hepatitis C
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Parasitic Diseases
,
Risk Factors
,
Cholangitis, Sclerosing
,
Cholangiocarcinoma
pp.1141-1146
発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013010713
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肝内胆管癌の発生頻度は近年増加傾向を認めている。現在までに確立されている危険因子は、(1)寄生虫感染(肝吸虫)、(2)原発性硬化性胆管炎、(3)肝内結石、(4)先天性胆道拡張症などがある。また、可能性のある危険因子としては、(1)B型肝炎、(2)C型肝炎、(3)炎症性腸疾患、(4)総胆管結石・胆管炎、(5)メタボリックシンドロームなどがあげられる。臨床像としては、肝細胞癌に比較して肝炎や肝硬変患者の比率は少ないものの、全患者の約20%に慢性肝炎を認め、約10%に肝硬変を認めていた。腫瘍マーカーはCA19-9の上昇が鑑別に重要であり、主腫瘍自体は大型で単発性が多い。一般的には肝細胞癌より予後不良である。
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