癌個別化医療はどこまですすんだのか
各論 大腸癌の個別化医療 化学療法を中心に
丸山 聡
1
,
瀧井 康公
1新潟県立がんセンター新潟病院 外科
キーワード:
抗腫瘍剤
,
腫瘍多剤併用療法
,
腫瘍マーカー
,
大腸腫瘍
,
オーダーメイド医療
,
分子標的治療
,
KRAS Protein
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Colorectal Neoplasms
,
Biomarkers, Tumor
,
Precision Medicine
,
Molecular Targeted Therapy
,
KRAS Protein, Human
pp.1057-1061
発行日 2011年10月1日
Published Date 2011/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011352204
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『大腸癌治療ガイドライン』には切除不能再発大腸癌の治療として、化学療法に分子標的治療薬を組み合わせた複数の標準治療が併記されている。このうち、個々の患者ごとに最良の治療法を選択すること自体が"個別化医療"といえるが、その選択基準は不明確である。現在、唯一のバイオマーカーはKRAS遺伝子であり、KRAS遺伝子変異は抗epidermal growth factor receptor(EGFR)抗体のnegativeな効果予測因子である。一次治療・二次治療の選択基準、分子標的治療薬の使い分け、conversion therapyなどは今後早急に解決すべき重要な課題である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011