研修医必読 外科感染症のup to date
院内感染アウトブレークへの対応
竹末 芳生
1
,
中嶋 一彦
,
一木 薫
,
高橋 佳子
,
池内 浩基
1兵庫医科大学 感染制御部
キーワード:
Pseudomonas aeruginosa
,
Pseudomonas Infection
,
Staphylococcus aureus
,
院内感染
,
疾病の発生
,
集団検診
,
ブドウ球菌感染症
,
分類
,
保菌者状態
,
メチシリン耐性
,
細菌多剤耐性
Keyword:
Carrier State
,
Disease Outbreaks
,
Classification
,
Cross Infection
,
Mass Screening
,
Pseudomonas aeruginosa
,
Pseudomonas Infections
,
Staphylococcal Infections
,
Staphylococcus aureus
,
Methicillin Resistance
,
Drug Resistance, Multiple, Bacterial
pp.597-600
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010217771
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病院内における耐性菌対策に関し、Centers for Disease Control and Prevention(CDC)のガイドラインでは画一的な対応しか示されていない。われわれは、病院感染管理上重要な耐性菌を以下に示す3段階に分類し、対応もそれに応じて行っている。またメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)においてはactive surveillanceが一部の施設で行われている。レベル1:日常検出される耐性菌(MRSAなど)、レベル2:日常検出される耐性菌ではないが、有効な抗菌薬が存在し、予後も良好なもの[extended-spectrum beta-lactamase(ESBL)産生菌など]、レベル3:日常検出される耐性菌ではなく、感染が発症した場合に有効な抗菌薬が少なく重篤となる可能性があるもの[multiple drug resistant Pseudomonas aeruginosa(MDRP)など]である。このレベル別分類を用い、アウトブレークの初期消火を日常実践している。
©Nankodo Co., Ltd., 2010