研修医必読 外科感染症のup to date
感染症対策としての栄養管理
福島 亮治
1
1帝京大学 外科
キーワード:
経腸栄養
,
術後管理
,
術前管理
,
発生率
,
肥満
,
免疫療法
,
中心静脈栄養
,
術後感染症
,
栄養失調
Keyword:
Enteral Nutrition
,
Immunotherapy
,
Obesity
,
Parenteral Nutrition, Total
,
Postoperative Care
,
Preoperative Care
,
Incidence
,
Malnutrition
pp.591-596
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010217770
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栄養不良があると術後感染性合併症発生率が高くなることは古くから知られており、周術期の栄養管理は術後感染対策としてきわめて重要な位置を占める。完全静脈栄養(TPN)は術前栄養障害を有する患者に術前7日以上施行すると術後感染など合併症防止効果が認められる。一方、栄養障害がない場合や短期投与では逆効果となることも指摘されている。免疫増強経腸栄養剤(IED)の術前投与は、術前の栄養状態に関係なく、術後感染性合併症の発生を約50%減少させる。術後の栄養管理では、早期経腸栄養、特にIEDを用いた早期経腸栄養の有用性が種々報告されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2010