最新 血管疾患の診断・治療
治療 頸動脈狭窄に対する治療 外科治療vsステント
庄島 正明
1
,
根本 繁
1自治医科大学 血管内治療部
キーワード:
ステント
,
頸動脈狭窄
,
頸動脈内膜切除術
Keyword:
Stents
,
Carotid Stenosis
,
Endarterectomy, Carotid
pp.1259-1265
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007028369
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頸動脈狭窄は脳梗塞の重要なリスクファクターである。狭窄が強い場合は内科治療単独では脳梗塞を十分に予防できないため、狭窄部に対する局所的な治療が必要とされる。現在、頸動脈狭窄に対する治療には狭窄部の肥厚した内膜を摘除する外科治療(頸動脈内膜剥離術)と、狭窄部をバルーンカテーテルで拡張した後にステントを留置する血管内治療(頸動脈ステント留置術)がある。血管内治療は低侵襲治療として出現するも、手技中の脳梗塞リスクが高かった。しかし、プロテクションデバイスが導入されて大幅に治療リスクが減少し、ここ数年で外科治療と同等の効果を同等のリスクで、より低侵襲に行いえる治療に変身した。いまだ両者の優劣を決定するエビデンスは確立されていないが、海外で複数の臨床試験が進行中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2006