発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005264366
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経皮内視鏡的胃瘻造設(PEG)を施行した42症例を対象に,原疾患,特に糖尿病の有無等の背景因子と,瘻孔周囲炎等との合併症の関連について検討し,高合併症群の層別とその対策を考察した.原疾患は脳血管障害が79%で,悪性腫瘍10%,その他12%であった.糖尿病は18例,瘻孔周囲炎12例に認められた.年齢,性別,原疾患による糖尿病合併率に有意差はなかった.同様に年齢,性別,原疾患による合併症率にも有意差はなかった.非糖尿病群24例では合併症は1例であったが,糖尿病群では11例が合併症を来していた.抗生物質投与日数は平均4.2日であったが,糖尿病群,瘻孔周囲炎群で有意に投与日数が長かった.瘻孔周囲炎の治療に要した日数も,糖尿病群および合併症群で有意に長かった.最近では感染防止キットが開発され,これに変更下以後現在まで瘻孔周囲炎の発生は1例も認められていない
©Nankodo Co., Ltd., 2005