発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005156407
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過去2年間の成人定期手術症例4067例(11診療科)を対象に,「深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症予防・診療ガイドライン」の危険因子20個と,その危険点数を用いて周術期肺血栓塞栓症(PPTE)発症との関連性について検討した.1)PPTEは10例(0.25%)で,すべて術後(7例は術後24時間以内の歩行開始直後)に発症しており,ガイドラインに沿って対応し,全例後遺症はなく社会復帰した.2)診療科別では外科7例,産婦人科2例,呼吸器外科1例で,発症年齢は中央値67歳,女性が10例中9例を占めており,手術は開腹7例,開胸1例,腹腔鏡下2例(1例開腹に移行)であった.3)危険点数は2~17点(中央値10点)で,Mann-WhitneyのU検定では「年齢」,「BMI」,「悪性腫瘍」,「下肢を上げる極端な体位又は気腹による腹腔鏡下手術」の4危険因子および危険点数が有意にPPTE発症と関連していた
©Nankodo Co., Ltd., 2005