発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016024569
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甲状腺腫瘍は一般に発育が遅く臨床症状に乏しいが、縦隔進展例や悪性腫瘍に伴う気管への浸潤例では、高度の気道狭窄による呼吸困難をきたすことがある。しかし、腺腫様甲状腺腫では、気道狭窄に至る症例は稀である。今回著者等は、腺腫様甲状腺腫に甲状腺分化がんを合併し気道狭窄をきたした症例を経験した。患者は52歳女性、気道狭窄に至った機序として、腫瘍内出血に伴い腫瘍が急激に増大したことにより、胸骨と頸椎生理的前彎部分での気道が狭窄したことが考えられた。
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