発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004145217
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65歳男.主訴は左臀部痛.20歳ごろより鼻出血や外傷時に止血しにくいことを自覚していた.46歳時,胃潰瘍および小脳出血で入院し,精査の結果,血友病Aと診断された.以後,臨床症状の出現時のみ第VIII因子製剤の投与を受けていた.腹部CT検査により左大臀筋内出血と左総腸骨動脈瘤を指摘され,検査所見では中等度の貧血,活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)の軽度延長が認められた.第VIII因子活性の低下がみられ,軽症の血友病Aと診断された.腹部単純CT検査にて左総腸骨動脈に最大径30mmの動脈瘤が認められた.以上より,血友病Aを合併した左総腸骨動脈瘤と診断し,左総腸骨動脈人工血管置換術を施行した.術後経過は良好で,第23病日軽快退院した
©Nankodo Co., Ltd., 2003