発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004039748
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
60歳男.食事のつかえ感を主訴とした.胃造影,胃内視鏡,腹部CT所見より,リンパ節転移を伴う進行胃癌の術前診断にて胃全摘術を行い,病理組織所見より胃原発絨毛癌と診断された.5-DFUR投与を行っていたが,術後4ヵ月でHCG値の急激な上昇とともに肝右葉に孤立性転移を認めた.血管造影では著明な濃染像を示し,iodized oilとepirubicine hydrochloride,gelatinとmitomycin Cを用いた経肝動脈塞栓療法(TAE)を施行した.HCGは一時低下したものの4ヵ月後には再上昇し,更には周囲に新たな再発を認めた.再びTAEを行い低下したが,4ヵ月後に多発肝転移をきたした.肝動脈にカニュレーションを行い5-FUの動注療法を行ったが,すぐに腹膜再発も加わり急速進行し,術後17ヵ月で死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2003