発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003116839
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癌病巣と共に発癌母地である硬変肝を同時に摘出しうることから最も有効な治療法と考えられた肝癌に対する肝移植は,移植後再発という大きな問題に直面した.臨床病理学的な検討からMilan criteriaが現在その移植適応として用いられている.我が国では2001年末までに肝癌に対して126例の生体肝移植が行われた.危険因子やMilan criteriaの重要性は脳死肝移植の場合と同様であった.今後,微小癌転移の分子生物学的検索や周術期の抗癌薬療法の導入が,肝癌に対する肝移植の成績を向上させるためには重要であると考えられる
©Nankodo Co., Ltd., 2002