膵切除をめぐる最近の話題
膵頭十二指腸切除後の消化管再建法 Roux-en-YかBillroth-IIか?
下田 貢
1
,
窪田 敬一
1獨協医科大学 第二外科
キーワード:
胃疾患
,
胃内容排出
,
術後合併症
,
膵頭十二指腸切除
,
Roux-en-Y吻合術
,
臨床試験
,
治療成績
,
胃空腸吻合術
Keyword:
Anastomosis, Roux-en-Y
,
Clinical Trials as Topic
,
Gastric Emptying
,
Gastroenterostomy
,
Postoperative Complications
,
Stomach Diseases
,
Treatment Outcome
,
Pancreaticoduodenectomy
pp.130-135
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014069739
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膵頭十二指腸切除(PD)は高い術後合併症率を有する高難度手術である.技術と周術期管理の進歩した現在においても依然合併症は高率である.その合併症の一つに,胃排泄遅延(delayed gastric emptying:DGE)がある.DGEの大きな誘因は消化管吻合法であり,現在までさまざまな方法が施行されているが,一定の見解が得られていなかった.われわれは、2008年からRoux-en-Y(R-Y)法とBillroth-II(B-II)法の前向き試験を実施した.結果は,B-II群で5.7%,R-Y群で20.4%と,有意にB-II群で低い傾向が認められた.特にGrade CはB-II群で1例しか発症しなかった.
©Nankodo Co., Ltd., 2014