発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010332101
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
42歳女性。患者は統合失調症にて他院へ入院中、胸部X線にて異常陰影を指摘され、精査加療目的で著者らの施設へ紹介となった。気管支鏡では右B3入口部に拍動性の腫瘤がみられ、胸部3D-CTでは右肺上葉へ流入する、著しく拡張し屈曲する異常血管が認められた。また、気管支動脈造影では右上葉に分布する気管支動脈が著明に拡張しており、肺静脈とシャントを形成していた。以上より、本症例は右肺上葉気管支動脈-肺静脈瘻(気管支動脈蔓状血管腫)と診断され、無症状であったが、今後の出血の可能性も考え、右肺上葉切除術が施行された。その結果、経過は良好で、術後9日目に軽快退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010