発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006004193
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生後5日男児.出生時鎖肛を認め,生後1日に人工肛門造設術を施行,心エコー検査にて大動脈弓離断症と診断され,心房中隔・心室中隔ともにほとんどなく,単心房・心室形態であり,逆行性橈骨動脈造影では右鎖骨下動脈起始異常を認めた.手術は右総頸動脈に立てた人工血管送血-右心耳脱血で体外循環を確立し,下行大動脈を遮断して動脈管遺残組織を切除,大動脈は人工血管に置換し下行大動脈と吻合し,人工血管から下半身送血を再開(下半身血流遮断34分)した.次にDamus-Kaye-Stansel吻合を行い,再度下半身への送血を遮断(49分)し人工血管近位側と吻合した.人工血管にて右室-肺動脈導管を作成して開胸のまま手術を終了した.手術時間7時間60分・体外循環時間219分・大動脈遮断時間68分で,術後3日に初回排便を認め,6日に二期的胸骨閉鎖術を施行,7日より経腸栄養を開始し22日に抜管し得た.術後経過中感染などトラブルなく,術後70日の退院時となった
©Nankodo Co., Ltd., 2005