発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006004189
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3ヵ月女児.生後1ヵ月時にDown症候群・完全型房室中隔欠損症・動脈管開存症と診断された.紹介来院となり心不全症状がないためdigoxin内服で外来経過観察となったが,生後3ヵ月・体重4kgで手術施行となった.術前の心カテーテル検査では肺動脈圧70/27mmHg・肺体血流比3.8・肺体血圧比0.83であった.手術では左第4肋間開胸で動脈管をclip閉塞後にBone Waxをすり込んだ2mm幅ポリエステルテープで23mm長の肺動脈絞扼術を行い,肺動脈外膜と2ヶ所で固定した.術後9ヵ月時の心カテーテル検査では肺動脈圧23/9mmHg・動脈血酸素飽和度95%で,絞扼テープの偏位は認めなかった.10ヵ月時・体重6.8kgでtwo-patch法による根治術を施行し,術後心カテーテル検査では右室-肺動脈間に圧較差は認めなかった.根治術時に除去した絞扼テープに変性はなく,テープ周囲に膠原線維は認めたが炎症や石灰化は認めなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2005