発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004289035
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43歳男.主訴は呼吸困難.仕事中の胸部外傷により左主気管支の完全断裂と気管から右主気管支膜様部の損傷のため,左主気管支再建と膜様部縫合閉鎖を受けた.術後呼吸困難なく経過していたが,上気道炎を契機に呼吸困難が出現した.入院後,気管内挿管を行い,気管支鏡検査では,左主気管支はpin hole状の狭窄を呈し,気管分岐部から口側の気管は呼気時に扁平化した.入院後30日ころより右主気管支から中間気管支幹の軟化症による呼吸困難が増悪したため,入院後35日にZステント12×50mmを右主気管支から中間気管支幹にかけて留置した.その後5ヵ月を経て再度呼吸困難が出現し,左主気管支の瘢痕収縮を伴う肉芽増生による狭窄を認めた.X線透視下に気管切開口よりまず18Frの尿道ブジーを左主気管支まで挿入し,30Frまで拡大し狭窄を解除した.その後,Dumonステント10×40mmを留置した.以後呼吸不全は改善した
©Nankodo Co., Ltd., 2004