発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004211507
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1997年11月~2001年7月の間に確定診断のため開胸または胸腔鏡下の手術で診断した径2cm以下の肺野末梢の良性腫瘤病変22例について,術前の胸部単純X線像および胸部CTを比較検討した.画像所見については最大腫瘍径,部位,形態,内部構造,辺縁の性状,病巣周囲の随伴陰影,肺血管の関与について比較した.最大腫瘍径は0.7~2.0cmであった.病変の部位ついてはS1+2が3例,S1が1例,S3が6例,S4が2例,S6が3例,S8が3例,S9が3例,S10が1例であった.形態については類円形を12例に認めた.楕円形のものは長軸が気管支・血管束に沿ったものであった.内部構造については含気型を12例に,空洞,石灰化を各1例に認めた.辺縁の性状については不整を15例に,毛羽立ち,胸膜陥入像を各4例に認めた.病巣周囲の随伴陰影については4例に認めた.肺血管の関与については肺動脈が巻き込まれていた所見を13例に認めたが,肺静脈が巻き込まれていた所見は認めなかった.病巣周囲の随伴陰影,病変への肺静脈の関与が鑑別点になり得ると思われた
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