特集 染色体研究Update
新しいRPAファミリーメンバーCST
滝川 雅大
1
,
石川 冬木
1京都大学 大学院生命科学研究科統合生命科学専攻細胞周期学分野
キーワード:
DNA Polymerase I
,
DNA複製
,
一本鎖DNA
,
出芽酵母
,
Schizosaccharomyces
,
タンパク質三次構造
,
テロメア
,
Cyclin B
,
多タンパク質複合体
,
Replication Protein A
,
Ten1 Protein
,
Stn1 Protein
,
Ctc1 Protein
Keyword:
Saccharomycetales
,
DNA Polymerase I
,
DNA Replication
,
DNA, Single-Stranded
,
Schizosaccharomyces
,
Telomere
,
Protein Structure, Tertiary
,
Cyclin B
,
Multiprotein Complexes
,
Replication Protein A
,
Ctc1 Protein, Human
,
Stn1 Protein, Human
,
Ten1 Protein, Human
pp.1040-1046
発行日 2015年10月22日
Published Date 2015/10/22
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
RPA複合体は, DNA複製反応などで一過的に生じる一本鎖 DNAに結合し,これが不規則な二次構造をとることを防ぎ,DNA合成の鋳型として機能することを保証する.最近, RPAと構造が類似しているが,異なる機能を持つ CST複合体が発見され,注目を集めている.両者は,一本鎖 DNA結合に関わる OB-foldドメインを持つ 3種類のタンパク質で構成される三量体であるが, RPAが DNA複製に必要な因子であるのに対して, CSTはテロメア DNAの維持に必要である.CSTは DNAポリメラーゼα・プライマーゼとともに,すでに存在する RNAプライマーによらない新規 DNA合成に必要であり,両者は DNA代謝において機能的に分業している.
Copyright © 2015, Gakken Medical Shujunsha Co., Ltd. All rights reserved.