特集 ナノDDS革命:革新的ドラッグデリバリーシステムが難治疾患治療に光をもたらす
臨床応用可能なナノDDS研究に必要な疾患モデルの要件を考える
狩野 光伸
1
1岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科医薬品臨床評価学
キーワード:
疾患モデル(動物)
,
腫瘍移植
,
膵臓腫瘍
,
生物学的輸送
,
製薬技術
,
ドラッグデリバリーシステム
,
新薬開発
,
腫瘍細胞系
,
ナノテクノロジー
Keyword:
Biological Transport
,
Disease Models, Animal
,
Neoplasm Transplantation
,
Pancreatic Neoplasms
,
Technology, Pharmaceutical
,
Drug Delivery Systems
,
Nanotechnology
,
Cell Line, Tumor
,
Drug Discovery
pp.952-955
発行日 2015年9月22日
Published Date 2015/9/22
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ヒトの疾患の全体像はきわめて複雑である.特に難治疾患では新たな視点の導入が必要であると思われる.複雑な全体を科学の方法論で解いていくうえでは,全体の一部を切り出した「モデル」を使う.このモデルを作る際には,現実世界の中から,注目している側面をうまく切り出して説明できるように作る.では,ナノDDSの疾患応用に必要とされる注目側面は何か.それは薬剤の通り道,言い換えれば物流の観点である.疾患モデルの妥当性は,いわば運搬路が再現できているかが重要な視点となる.この観点から妥当と言える疾患モデルはまだまだ未整備である.
Copyright © 2015, Gakken Medical Shujunsha Co., Ltd. All rights reserved.