特集 ナノDDS革命:革新的ドラッグデリバリーシステムが難治疾患治療に光をもたらす
多機能性エンベロープ型ナノ構造体(MEND)を基盤としたDDS
秋田 英万
1
,
佐藤 悠介
,
中村 孝司
,
原島 秀吉
1北海道大学 大学院薬学研究院
キーワード:
BCGワクチン
,
脂質二重層
,
遺伝子導入
,
水素イオン濃度
,
製薬技術
,
ドラッグデリバリーシステム
,
膀胱腫瘍
,
肝炎-B型-慢性
,
肝炎-C型-慢性
,
難病
,
siRNA
,
ナノ構造
,
KALA Amphipathic Peptide
Keyword:
BCG Vaccine
,
Urinary Bladder Neoplasms
,
Catastrophic Illness
,
Hydrogen-Ion Concentration
,
Lipid Bilayers
,
Technology, Pharmaceutical
,
Drug Delivery Systems
,
Gene Transfer Techniques
,
Hepatitis B, Chronic
,
Hepatitis C, Chronic
,
RNA, Small Interfering
,
Nanostructures
,
KALA Amphipathic Peptide
pp.956-961
発行日 2015年9月22日
Published Date 2015/9/22
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医薬品の高分子化に伴い,標的臓器だけでなく,その細胞内の細胞内小器官にまで薬を届けるためのドラッグデリバリーシステム(DDS)が必要とされている.体内動態や細胞内動態を制御するためのナノ粒子として筆者らは,多機能性エンベロープ型ナノ構造体(MEND)を開発した.本粒子は,遺伝子や核酸,細菌由来成分などの様々な高分子を脂質膜に内封した粒子であり,その表面には色々な機能性素子を搭載することが可能である.脂質膜を構成する新規材料についても開発を進めている.本稿では,がんや肝炎の治療を視野に入れたMENDの開発戦略について概説する.
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