特集 長鎖ノンコーディングRNA:遺伝子発現制御メカニズム別・機能リファレンス
【メカニズム4 mRNAと相互作用するIncRNA】 レトロトランスポゾン配列を介して形成される二本鎖RNAによる遺伝子発現制御
石田 賢太郎
1
,
中川 真一
1理化学研究所基幹研究所 中川RNA生物学研究室
キーワード:
DNA Transposable Elements
,
二本鎖RNA
,
mRNA
,
遺伝子発現調節
,
Retroelements
,
ゲノム
,
LINE
,
SINE
,
3'非翻訳領域
,
トランスクリプトーム
,
DICER1 Protein
Keyword:
DNA Transposable Elements
,
Gene Expression Regulation
,
RNA, Double-Stranded
,
RNA, Messenger
,
Genome
,
Retroelements
,
3' Untranslated Regions
,
Long Interspersed Nucleotide Elements
,
Short Interspersed Nucleotide Elements
,
Transcriptome
,
DICER1 Protein, Human
pp.38-42
発行日 2014年12月22日
Published Date 2014/12/22
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ヒトやマウスなどの哺乳類のゲノムにはレトロトランスポゾンの配列が大量に挿入されており,その一部はノンコーディングRNAもしくはタンパク質をコードする遺伝子の一部として転写されている.近年,これらのレトロトランスポゾン挿入配列が,ホスト遺伝子の転写産物分子内あるいは分子間で二本鎖RNA構造を形成していること,また,それらの構造は特定のタンパク質によって認識され,RNAの細胞内局在や安定性を制御していることなどが次々と明らかになってきた.哺乳類はその他の生物と比べて特にレトロトランスポゾン挿入配列が多いことが知られており,これらの配列を介した制御がトランスクリプトームの複雑化に関与しているのかもしれない.
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