特集 明らかになる褐色脂肪組織の機能:今、第三の細胞が目覚める
ヒト褐色脂肪細胞の細胞系譜 古典的褐色脂肪細胞か、ベージュ/Brite細胞か?
脇 裕典
1
,
山内 敏正
,
植木 浩二郎
,
門脇 孝
1東京大学 大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科脂肪細胞機能制御学
キーワード:
遺伝子マーカー
,
頸部
,
肩甲骨
,
鎖骨
,
新生児
,
細胞系譜
,
遺伝子発現プロファイリング
,
PPAR Gamma
,
褐色脂肪細胞
,
白色脂肪細胞
,
Myogenic Regulatory Factor 5
Keyword:
Clavicle
,
Genetic Markers
,
Infant, Newborn
,
Neck
,
Scapula
,
Cell Lineage
,
Gene Expression Profiling
,
Adipocytes, Brown
,
Adipocytes, White
,
PPAR gamma
,
Myogenic Regulatory Factor 5
pp.759-762
発行日 2013年6月22日
Published Date 2013/6/22
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近年,ヒト成人にも褐色脂肪組織(BAT)が予想以上に存在することが明らかとなった.遺伝子改変によるlineage解析から,マウスの肩甲骨間に存在する古典的褐色脂肪細胞と骨格筋細胞はMyf5陽性の前駆細胞を由来とする同じ細胞系譜(cell lineage)に属する一方,白色脂肪細胞や,寒冷やPPARγアゴニスト刺激などの特定の条件下で白色脂肪組織(WAT)中に誘導されるベージュ脂肪細胞(またはBrite細胞)はMyf5陰性前駆細胞に由来することがわかった.ヒト褐色脂肪細胞が古典的褐色脂肪細胞なのか,ベージュ/Brite細胞なのかという疑問に対して,主としてマーカー遺伝子の発現パターンから解析を試みている最近の報告についてレビューする.
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