特集 IL-20以降の新しいインターロイキンの機能と関連疾患
IL-23、27とIL-12ファミリー
吉田 裕樹
1
1佐賀大学 医学部分子生命科学講座生体機能制御学分野
キーワード:
細胞分化
,
樹状細胞
,
脳脊髄炎
,
マクロファージ
,
免疫寛容
,
Interleukin-12
,
Th1細胞
,
ノックアウトマウス
,
調節T細胞
,
Interleukin 12 Receptors
,
Interleukin 23
,
Interleukin 27
,
Th17細胞
,
Interleukin 35
Keyword:
Cell Differentiation
,
Dendritic Cells
,
Encephalomyelitis
,
Immune Tolerance
,
Macrophages
,
Interleukin-12
,
Mice, Knockout
,
Th1 Cells
,
T-Lymphocytes, Regulatory
,
Receptors, Interleukin-12
,
Interleukin-23
,
Th17 Cells
,
Interleukin-27
,
Interleukin-35, Human
pp.758-762
発行日 2012年6月22日
Published Date 2012/6/22
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IL-27, 23は活性化した樹状細胞などから産生され,制御性 T細胞から産生される IL-35を含めて IL-12サイトカインファミリーを形成している.これらのサイトカインは,類似した機能を持つとともに,そのサイトカインや受容体のサブユニットが共有されている. IL-23は, Th17型ヘルパー T細胞の分化を促進し,自己免疫性脳脊髄炎などの炎症誘導に関わる.一方, IL-27は, Th17の分化抑制に加え, IL-10を産生する Tr1型抑制性 T細胞の分化を誘導することで強い免疫・炎症抑制作用を示す.さらに IL-27 は,樹状細胞などに対して IL-10 非依存性の抑制作用も示す.これらのサイトカインやそのサブユニットの機能の詳細な解析を通じて,新たな免疫・炎症抑制法の確立が期待されている.
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