免疫性神経疾患 新たな治療戦略に向けて
免疫性神経疾患の免疫学
能登 大介
1
,
山村 隆
1国立精神・神経センター 免疫研究部
キーワード:
MHC
,
血液脳関門
,
自己免疫疾患
,
疾患モデル(動物)
,
神経系疾患
,
脳脊髄炎
,
脈絡叢
,
ノックアウトマウス
,
Interleukin-17
,
Th17細胞
,
病態生理
Keyword:
Blood-Brain Barrier
,
Autoimmune Diseases
,
Choroid Plexus
,
Disease Models, Animal
,
Encephalomyelitis
,
Major Histocompatibility Complex
,
Nervous System Diseases
,
Mice, Knockout
,
Interleukin-17
,
Th17 Cells
pp.756-761
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010193459
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近年、Th17細胞などの新たなリンパ球サブセットの発見により、免疫性疾患の病態解明が進んでいる。Th17細胞はIL-17を産生するCD4陽性ヘルパーT細胞のサブセットであり、多発性硬化症の動物モデル実験的自己免疫性脳脊髄炎において、病態への関与が証明されている。免疫学的特権部位とされてきた中枢神経系へのリンパ球の侵入機序についても、近年新たな知見が報告されており、多発性硬化症に代表される免疫性中枢神経疾患の病態機序の解明、新規治療法の開発につながる可能性がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2010