画像診断と病理
紡錘形細胞脂肪腫
上原 はるか
1
,
石川 浩志
1
,
梅津 哉
2
1新潟大学医歯学総合病院放射線診断科
2新潟大学医歯学総合病院病理部
pp.596-597
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000002809
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50歳台,男性.5年前から背部に腫瘤を自覚していた.数か月前から急激な増大を自覚し,精査加療目的に当院を紹介受診した.身体所見では,背部左側に約9cm大の弾性軟な腫瘤を触知した.MRIでは,背部左側皮下に10cm大の境界明瞭な腫瘤を認めた.腫瘤の大部分は脂肪成分であったが,一部にT1強調像で低信号,脂肪抑制T2強調像で高信号を呈し,造影増強される非脂肪成分を認めた(図1;→).画像所見および年齢,性別,病変の部位から紡錘形細胞脂肪腫(spindle cell lipoma)を疑い,高分化型脂肪肉腫を鑑別に挙げた.針生検では脂肪腫との診断であった.腫瘍摘出術が施行された.
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