画像診断と病理
後縦隔神経節神経腫
湊 恒二郎
1
,
山崎 元彦
1
,
石川 浩志
1
,
田口 貴博
2
,
梅津 哉
2
1新潟大学医歯学総合病院放射線診断科
2新潟大学医歯学総合病院病理診断科
pp.476-477
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000002779
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10歳台後半,男性.高校の就学時健診で胸部単純X線写真(非提示)にて縦隔拡大を指摘された.特記すべき症状や既往歴なし.造影CTにて,第4~9胸椎左側の後縦隔領域に12cm大の腫瘤性病変を認めた.内部のCT値は造影前後でともに30HU程度で,明らかな造影効果を認めなかった(図1-A,B).腫瘤は縦長の紡錘状の形態を示し,明らかな周囲浸潤所見を認めず,腫瘤の頭尾側で索状構造の連続が疑われた(図1-C;→).MRIの脂肪抑制T2強調像で内部は高信号が主体だが,渦巻様の線状低信号が混在していた(図2-A).拡散制限は認めなかった.内部にわずかな造影効果が疑われた(図2-B).胸腔鏡下摘出術を施行された.
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