特集 院内発症の肺病変―感染症 vs. 非感染症―
新型コロナウイルス(COVID-19)肺炎 −鑑別診断を含めて−
杉浦 弘明
1
1防衛医科大学校放射線医学講座
キーワード:
COVID-19肺炎
,
COVID-19
,
CT
,
crazy-paving pattern
,
鑑別診断
Keyword:
COVID-19肺炎
,
COVID-19
,
CT
,
crazy-paving pattern
,
鑑別診断
pp.199-209
発行日 2021年1月25日
Published Date 2021/1/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000002067
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新型コロナウイルス(COVID-19)肺炎はSARS-CoV-2感染によって引き起こされる肺炎である.比較的若年者では不顕性感染や感冒様症状で終わることが多いが,高齢者や基礎疾患を有する患者ではしばしば重篤化し,時に致死的である.COVID-19肺炎では,初期にすりガラス影を主体とした所見を呈し,両側下葉末梢優位の分布を示す.時間経過とともに病変が拡大し,すりガラス影に網状影が重畳し,“crazy-paving pattern”を呈する.また,すりガラス影にコンソリデーションが重畳し,経過とともにコンソリデーションが拡大する.COVID-19肺炎と鑑別すべきびまん性病変を呈する疾患として,非定型肺炎,薬剤性肺炎,筋炎関連間質性肺炎,びまん性肺胞傷害が重要である.
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