特集 解剖と病態生理から迫る呼吸器画像診断
第Ⅰ章 マクロ解剖と病変の画像 3 縦隔コンパートメントと鑑別診断 (1)縦隔コンパートメントの考え方と縦隔上部・中縦隔疾患
原 眞咲
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1名古屋市立西部医療センター放射線診療センター
キーワード:
縦隔区分
Keyword:
縦隔区分
pp.A32-A44
発行日 2020年9月10日
Published Date 2020/9/10
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000001893
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• 1973 年より,画像診断の分野では単純X 線写真側面像において前・中・後縦隔の3 区分が使用されている.
• 2009 年に,日本胸腺研究会(JART)刊行の縦隔疾患取扱い規約において,CTを用いて縦隔上部・前・中・後縦隔の4 つに分類した新たな区分法が提唱された.
• 外科,内科,病理,放射線科を含めた国際的な学際的組織であるITMIG から,わが国から提唱されたJART 区分をもとに,より簡略化し,Felson 区分をCTに準用した前・中・後縦隔3 区分法が2014 年に提案され,現在,世界標準の区分法となりつつある.
• ITMIG 区分では,縦隔上部を設けない点,JART 区分の中縦隔(前腸発生病変主体)に心大血管病変を含める点が,JART 区分との大きな差である.
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