画像診断と病理
肝血管筋脂肪腫
赤木 元紀
1
,
中村 優子
1
,
成田 圭吾
1
,
粟井 和夫
1
,
相方 浩
2
,
茶山 一彰
2
,
小林 剛
3
,
大段 秀樹
3
,
有廣 光司
4
1広島大学病院放射線診断学
2広島大学病院消化器内科
3広島大学病院消化器外科
4広島大学病院病理診断科
pp.6-7
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000001471
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
60歳台,男性.アルコール性の肝障害が疑われ,胆嚢ポリープの評価目的に行われた腹部超音波検査で肝腫瘤を指摘され精査となった.ダイナミックCTでは,肝S6に単純CTで低吸収,早期濃染を呈し,門脈相では一部低吸収,平衡相で多くが低吸収となる径8mmの腫瘤を認めた.MRIでは,同病変はT1強調像in phaseに比し,out of phaseで信号低下を呈する部位を認め,脂肪抑制T2強調像,拡散強調像では高信号,EOB造影MRIの肝細胞造影相では明瞭な低信号を呈していた(非提示).慢性肝障害に発生する脂肪を含む多血性腫瘍であり,wash outを伴っていることから,原発性肝細胞癌を疑い,部分切除術を施行した.
Copyright © 2019, Gakken Medical Shujunsha Co., Ltd. All rights reserved.