特集 サインから読み解く婦人科画像診断
8. 産科超音波のサイン 1. Nuchal translucency
亀井 良政
1
1埼玉医科大学病院産婦人科
キーワード:
染色体異常児
,
スクリーニング法
Keyword:
染色体異常児
,
スクリーニング法
pp.954-954
発行日 2017年7月25日
Published Date 2017/7/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000000060
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nuchal translucency(NT)は,1992年にNicolaidesら1)が,妊娠初期の胎児の後頸部浮腫(透明帯)の厚さと,Down症の発生頻度に正の相関がみられることを報告して以来,染色体異常児のスクリーニング法として欧米で急速に広まったマーカーである.その後,これらNT肥厚のある胎児では,たとえ染色体異常が存在しなくても,その背景には様々な病態が存在し,先天性心疾患をはじめとして中枢神経疾患,消化器疾患,泌尿生殖器疾患などの構造異常や,神経筋疾患や代謝障害など,超音波検査では診断不可能な疾患まで罹患している可能性があることが明らかとなってきた(表)2).
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