特集 サインから読み解く婦人科画像診断
1. 卵巣疾患に関連するサイン 3. Sponge-like mass
中井 豪
1
,
山本 和宏
1
,
鳴海 鳴海
1
,
山田 隆司
2
,
大道 正英
3
1大阪医科大学放射線医学教室
2大阪医科大学病理学教室
3大阪医科大学産婦人科学教室
キーワード:
顆粒膜細胞腫
Keyword:
顆粒膜細胞腫
pp.884-885
発行日 2017年7月25日
Published Date 2017/7/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000000033
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顆粒膜細胞腫は性索間質性腫瘍に分類され,顆粒膜細胞,莢膜細胞,線維芽細胞から構成される腫瘍である.若年型と成人型があり,95%は成人型が占め,主に境界悪性腫瘍であるが,成人型には悪性も存在する. 病理学的に小型の顆粒膜細胞の増殖形態は,大濾胞,胞巣,索状,びまん性配列と多彩であり,それぞれの混在がみられる.このため肉眼所見も多彩で単房性,多房性嚢胞性〜充実性の形態を示し,壁の肥厚も厚いものから薄いものまで様々であるが,多房性嚢胞構造の頻度が高い1)(図1-E).若年型と成人型の分類は病理組織の違いによるが,若年型は主に思春期前に,成人型は閉経前後である50歳台に好発する.
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