第2特集 いまどきの花粉症診療
花粉症診療UP to Date
妊娠中および授乳中の花粉症治療
-─ 妊娠週数に基づく安全な治療選択と最新ガイドラインの視点─
國見 幸太郎
1
1山城公園レディースクリニック
pp.386-390
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2026030020
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はじめに
花粉症やアレルギー性鼻炎,蕁麻疹などのアレルギー疾患は妊娠中にも多くみられる.しかし一般臨床医の間では「妊娠中は薬剤を避けるべきである」という固定観念が依然として強く,治療が遅れたり,患者自身が薬剤を必要以上に恐れて症状を放置してしまったりすることがある.しかし,妊娠中のアレルギー症状を放置すると,睡眠障害,倦怠感,集中力低下などを招き,結果として母体の生活の質を著しく低下させるだけでなく,日常生活動作に支障が出ることも多い.
近年の産科関連ガイドラインや大規模研究では,妊娠中でも安全性の高い抗アレルギー薬が複数存在することが明確になっており,適切に選択すれば胎児への影響はきわめて小さいとされている.妊娠中の薬物療法は「一律に避ける」のではなく「胎児リスクと母体メリットのバランスをとる治療」に移行しており,最新の知識に基づいた判断が求められる.

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