第2特集 月経痛・PMSを診よう
月経痛・PMSをケアしよう
月経痛とPMS
太田 寛
1
1リリーベルクリニック
pp.1176-1180
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2025090027
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Point
▶ 月経痛やPMSはホルモン治療で劇的に改善できる.早めの医療的介入が有利1).
▶ 月経のある女性のすべてに月経痛やPMS があると考えて問診しよう.症状は全員にあるが,程度が軽くて治療不要の人がいるだけ.
▶ 月経痛やPMS の訴えで受診した人に「みんな我慢している,我慢するのが普通だ」と言わない.感じ方は人それぞれ,つらいものはつらい.さらに悪化しても受診してくれなくなる.少なくとも,治療法があることは伝えておく.
▶ 月経痛に対して,痛み止めなどの対症療法だけで対処していると,将来的に内膜症の悪化などで不妊症になる可能性が高くなることを伝えよう.
▶ PMS や月経痛などの月経随伴症状による労働損失は,日本全体で年間約5,000 億円とする研究もあり2),その症状は治療によって改善できる可能性が高い.自分の対応が日本社会の未来につながると考えよう.

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