第1特集 高齢者のCKD 診療
高齢者CKD 診療の現在
高齢者CKDの特徴(総論)
𠮷野 純
1,2
,
神田 武志
1,2
1島根大学医学部 腎臓内科
2島根大学 統合腎疾患制御研究・開発プログラム(IKRA)
pp.424-427
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2025040002
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Point
― 人口の高齢化に伴い,わが国における慢性腎臓病(CKD)患者数は,増加の一途を辿り,2024年現在約2,000万人(成人の5人に1人)と推定されている.
― 腎臓の加齢性変化(ネフロン数の減少,糸球体硬化,尿細管萎縮,腎間質領域の線維化,腎血流量の低下など)が,高齢者CKDの病態形成に関与する.
― 高齢者CKDは加齢性の腎機能低下と腎疾患が混在している可能性が高く,eGFR変化率(ΔGFR),尿タンパクなどにより慎重に診断・重症度の評価を行う.
― 高齢者CKDは病態や治療反応性に個体差が大きいため,腎臓専門医を介した,かかりつけ医との診療連携,多職種連携による個別化医療,集学的医療を実践していくことが腎予後改善に重要となる.

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