特集 疾患治療で薬剤性便秘を作るな!
疾患別に考える! 新たな視点でのアプローチ
抗がん化学療法と便秘
中山 優吏佳
1
,
安藤 孝将
1
1富山大学 第三内科学講座
pp.916-919
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2024080010
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はじめに
がん患者では,がん薬物療法や支持療法として使用する薬剤により排便障害をきたしや すい.とくに便秘をきたしやすい薬剤としてビンカアルカロイド系やタキサン系のほか, 支持療法に用いられる5-HT3受容体拮抗薬などがあげられる(表1).また,薬剤性のほか にも,消化管腫瘍や腹膜播種,骨盤内病変により腸管狭窄をきたすことがあるため,がん 患者においては,薬剤性を疑う前に,身体診察や画像検査で器質的疾患の可能性を除外す ることが重要である.
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