特集 ポストコロナの感染症
コロナの陰で増えた感染症
侵襲性アスペルギルス症
古谷 賢人
1
,
伊東 直哉
2
1静岡県立総合病院 臨床検査科/感染対策室
2愛知県がんセンター 感染症内科部/感染制御部室
pp.312-316
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2023030004
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はじめに
アスペルギルス感染症は臨床的に,①侵襲性アスペルギルス症(invasive aspergillosis:IA),② 慢性肺アスペルギルス症,③ アレルギー性気管支肺アスペルギルス症,④ アスペルギローマの4つに分類される1).アスペルギルス感染症は長期間の好中球減少や,造血幹細胞移植,固形臓器移植,免疫不全(先天性/後天性),免疫抑制剤の使用がリスクとなる1).したがって血液内科医や呼吸器内科医,感染症内科医以外の医師にとっては馴染みが薄いかもしれない.しかし近年,COVID -19感染症に関連した肺アスペルギルス症(CAPA)に関する報告が増加している2).本稿ではCAPAに関する最新の知見を解説する.
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