カラーグラフ
アスペルギルス症
奥平 雅彦
1
,
久米 光
1
,
大谷 愼子
1
1北里大病理
pp.826-827
発行日 1973年8月15日
Published Date 1973/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908170
- 有料閲覧
- 文献概要
コウジカビ科に属するアスペルギルス(Aspergillus)による感染症をアスペルギルス症と呼ぶ.アスペルギルスは空中,土壌中,食品中などに広く分布しており,ヒトに対する病原性は非常に弱い.白血病,癌などの基礎疾患による全身衰弱,抗生剤の使用による正常菌叢の攪乱,抗癌療法やステロイド療法による細胞性,ならびに液性抵抗力の低下,さらには治療による延命のための感染機会の増大などにより,多くは末期感染症としてみられる.剖検例でその頻度をみると,カンジダ症とともに最も多くみられる.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.