特集 不明熱のカルテ
古典的不明熱
不明熱精査開始から1年後に全身性浮腫と急性腎障害が出現した70歳男性
上杉 由香
1
,
三浦 大典
1
1亀田総合病院 血液・腫瘍内科
pp.224-228
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2023020015
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ファーストインプレッション
少なくとも2 ヵ月前からの発熱に対して前医で一通りの血液検査・画像検査が施行され た不明熱である. 全身症状はあるが比較的元気で,画像や身体診察上は特異的所見はない.不明熱として, 心内膜炎の評価や結核,リケッチア感染,血管炎や膠原病の評価を再度行った.節性病変 は乏しく,臨床像からは血管内大細胞型B細胞リンパ腫(IVLBCL)を含めリンパ腫の可能 性は低いと考えたが,末梢血と骨髄検体で異常クローンの検索を行い,ランダム皮膚生検 も依頼した. 下記の鑑別をあげた(表1).
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