みえる! わかる! 循環器のくすり 心不全・高血圧編 第3部 用語解説
15 高血圧と腎機能・心疾患
石原 里美
1
1奈良県総合医療センター循環器内科
pp.640-641
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2026040025
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◉腎機能(血管のリモデリングなど)
腎臓は血圧調節に重要な臓器であり,高血圧と慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)は密接な相互関係にあり,一方が他方を悪化させる悪循環に陥ることも少なくありません.慢性的に血圧が高い状態が続くと,小動脈・細動脈では血管壁にストレスがくり返しかかることで内膜・中膜に変性が起こり,壁が肥厚し内腔が狭くなり,血管の構造的な変化(リモデリング)が引き起こされます1-3).本来,腎臓には血流とろ過を一定に保つための自己調節機能があり,全身血圧の上昇時には糸球体前の輸入細動脈が収縮して糸球体内圧をある程度保つようになっています.しかし,高血圧が長期間続くと,この調節機能が破綻します.その結果,全身血圧の変動がそのまま糸球体に伝わることで糸球体高血圧となり,これが糸球体の構造損傷や線維化,ネフロン数の減少,腎機能の低下へとつながります4-6).腎機能が低下すると,ナトリウム・水分排泄能の低下,体液量の増加,RAASの異常活性化,交感神経活性の増加などを通じて,血圧管理がさらに難しくなります.
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