薬語図鑑-基礎薬学用語を現場で使える知識に訳してみました 第1部 添付文書に登場する用語編
化学
32 4級アンモニウム構造と抗コリン作用の強さ
-アセチルコリンと類似する構造を探そう
浅井 考介
1
,
柴田 奈央
2
1ヤナセ薬局
2アトリアふじ薬局
pp.554-555
発行日 2023年3月31日
Published Date 2023/3/31
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2023040032
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抗コリン作用を副作用にもつ薬剤は,口喝,便秘,前立腺肥大症状の悪化,膀胱の制御喪失などの症状を発現することが知られています.たとえば,アレルギー性鼻炎に使用される第一世代の抗ヒスタミン薬には眠気や口喝などの抗コリン由来の副作用の発現率が高い薬剤が存在します.そのため,花粉症シーズンでは,多くの患者から「眠くなりますか?」などの質問を受けることでしょう.このようなとき,薬の構造中にあるアセチルコリン(以下,Ach)と類似する大きな構造が抗コリン作用の発現の違いの把握に役立ちます.
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