特集 ここが変わった! 関節リウマチの治療
リウマチ患者さんの「困った!」「大丈夫?」に対処する③ 薬は減らせないの? 疾患活動性と希望に応じて減薬を処方医に相談する
久保 智史
1
,
田中 良哉
2
1産業医科大学医学部 分子標的治療内科学講座
2産業医科大学医学部 第1内科学講座
pp.408-410
発行日 2023年3月5日
Published Date 2023/3/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2023030016
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関節リウマチの治療目標は持続的な臨床的寛解あるいは低疾患活動性の到達であり,抗リウマチ薬(disease-modifying antirheumatic drugs:DMARDs)以外では到達不可能である.そのため,関節リウマチと診断したらすぐに抗リウマチ薬によって加療を行うことが原則であり,これらは欧州リウマチ学会(EULAR)が発表している関節リウマチの治療推奨に明記されている1).
臨床的寛解あるいは低疾患活動性へ到達するための治療戦略については非常に多くのエビデンスがあり,分子標的薬ごとに複数の臨床試験が組まれ,実臨床での効果も確認されている2,3).ところが,すべての抗リウマチ薬は寛解を治療のゴールとして設定されており,その先の休薬についてはエビデンスが少ないのが現状である.そこで本稿では,寛解到達後の休薬について概説する.
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