特集 治療継続のためのプロブレムがみえる!みつかる!糖尿病
表層的な「#」から,深堀りプロブレムにアプローチ! #薬剤の管理やデバイスの取り扱いができない
林 太祐
1
1日本医科大学付属病院 薬剤部
キーワード:
Insulin
,
温度
,
血糖降下剤
,
注射器
,
糖尿病
,
自己投与
,
薬物貯蔵
,
服薬指導
,
認知機能低下
,
コンビネーション製品
Keyword:
Syringes
,
Temperature
,
Self Administration
,
Hypoglycemic Agents
,
Insulin
,
Drug Storage
,
Diabetes Mellitus
,
Cognitive Dysfunction
pp.2892-2897
発行日 2022年11月5日
Published Date 2022/11/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2023028792
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<Key Points>(1)まず想起したい,よくある本当の原因(=深堀りプロブレム)は?・認知機能の低下や精神障害は,真っ先に疑うべき原因である.ぼうっとしている,落ち着きがない,いつもと様子が違うなど,言動に注意する.・麻痺,握力低下,振戦,視力・聴力の低下などの身体機能の問題は,デバイスを正しく使えない原因になりうる.・生来の性格やキャラクターが要因となっている場合,最も対応が難しいかもしれない.一方で,性格・キャラクターと決めつけず正しい原因を見失わないことが重要である.・大規模災害時,大切な人を亡くした,心身に重大なストレスがかかっているといった状況では,なかなか薬の保管や取り扱いが難しい.まずは一時的な問題点の解決を優先する.・出張が多い,外出が多い,夜勤があるなどの理由から在宅時間が少ないと,薬を持ち歩く機会も増え,薬の管理が煩雑になりがちである.(2)プロブレムを乗り越えて目指すべき理想の患者像・薬剤の管理やデバイスの取り扱いの重要性を認識しており,それを遵守できる.(3)プロブレムとうまく付き合いつつ最低限達成してほしい及第ライン・薬の紛失・破損,使用期限の超過,過酷な環境下でのインスリン製剤の保管をしない.
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