日本老年看護学会第16回学術集会特集Ⅱ シンポジウム─老人看護CNSの活動の広がりと将来展望
豊かな最晩年をつくる
桑田 美代子
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1青梅慶友病院
pp.21-25
発行日 2012年3月31日
Published Date 2012/3/31
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1.はじめに:老人看護CNSとしての活動の場
1)青梅慶友病院の概要
青梅慶友病院(以下,当院)は許可病床数736床,入院患者の平均年齢約88歳,平均在院期間3年4か月,8割が認知症を有し,9割が死亡退院する“終の住処”の役割をになう療養病床である.「豊かな最晩年をつくる」を理念に掲げ,1980年2月に開院し,これまでに約5,300人を看取ってきた.入院患者の多くが最晩年を当院で過ごし,人生の幕を閉じる.その最後のときを“惨めでなく”“苦痛がなく”“大切にしてもらえていた”と感じてもらえるケアを提供したい.そして,その終焉のときにかかわった人,すべてによい余韻を残すことを目指している.そのためにスタッフ間で理念・目標を共有し,その達成に向けてチームで活動を行っている.チームメンバーは医師,看護職,介護職はもちろんのこと,理学療法士・作業療法士・言語聴覚士,当院独自の職種として余暇支援を行うレクリエーションワーカー,入院患者の生活を活性化させるための生活活性化員等,多職種で活動している.
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