Japanese
English
実践報告
看護学生を対象とした高齢者擬似体験学習の意義—高齢者および介護者体験からの学び
Study on the Significance of an Aged Simulation Experience for the Nursing Student
橋本 文子
1
,
松下 恭子
1
,
多田 敏子
1
Fumiko Hashimoto
1
,
Yasuko Matsushita
1
,
Toshiko Tada
1
1徳島大学医学部保健学科看護学専攻
1Major in Nursing, School of Sciences, The University of Tokushima
キーワード:
擬似体験
,
高齢者
,
看護学生
,
看護教育
,
介護者
,
simulation experience
,
elderly person
,
nursing student
,
nursing education
,
care giver
Keyword:
擬似体験
,
高齢者
,
看護学生
,
看護教育
,
介護者
,
simulation experience
,
elderly person
,
nursing student
,
nursing education
,
care giver
pp.95-102
発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
高齢者および介護者を理解するために看護学生75名を対象として行った「高齢者擬似体験学習」について,学生のレポートを分析した結果,以下の結論が得られた.
1.「高齢者役」からは,高齢者の身体的機能低下が心理・社会的にどのような影響を及ぼすかを学んでいた.また,建物の構造やわずかの段差が,高齢者にとっては不便かつ危険であり,活動のバリアになることにも気づいていた.
2.「介護者役」からは,ケア提供者として高齢者のペースに合わせて見守ることや,危険を予測して介助する重要性について学んでいた.また,「高齢者役」の動作が遅いことや,援助の範囲の判断に迷う等の体験から,介護者が抱くとまどいや不安に気づくことができていた.
以上のことから「高齢者擬似体験学習」は,高齢者の立場からみた「受けたい介護」を理解する上で効果的であるばかりでなく,介護者を支援するときに配慮するべきことを学ぶうえでも役立つことが示唆された.
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