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資料
デイケアサービスセンターに通う高齢者の主介護者における介護負担感と主観的健康感との関連—2変数に影響する要因の分析
The Relation between the Care Burden and the Self-estimated Health Condition of the Primary Caregivers Who Take Care the Supported Elderly Day-Care-Center : The Analysis of the Factor Which Have Influences with Variables
神崎(田中) 初美
1
,
沼本 教子
2
Hatsumi(Tanaka) Kanzaki
1
,
Kyoko Numoto
2
1大阪大学大学院医学系研究科
2神戸市看護大学
1Osaka University Graduate School of Medicine
2Kobe City College of Nursing
キーワード:
介護負担感
,
主観的健康感
,
主介護者
,
在宅ケア
,
care burden
,
subjective health
,
primary caregiver
,
home care
Keyword:
介護負担感
,
主観的健康感
,
主介護者
,
在宅ケア
,
care burden
,
subjective health
,
primary caregiver
,
home care
pp.156-164
発行日 2000年11月1日
Published Date 2000/11/1
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
本研究では,私たちは主介護者の介護負担感を測定し,心理的健康状態を反映するとされる主観的健康感尺度(生活行動習慣・体調・心理的安定・意欲)との関連を検討した.
対象は,デイケアサービスを受けている高齢者の主介護者86名とした.
そしてそれら二つの尺度の得点により,86名を4群に分類した.
すなわちA群(介護負担感低・主観的健康感低),B群(介護負担感低・主観的健康感高),C群(介護負担感高・主観的健康感低),D群(介護負担感高・主観的健康感高)である.
介護負担感尺度と主観的健康感尺度の間には緩い相関(r=-0.3315,p<0.01)が見られたが,主観的健康感下位尺度それぞれ(生活行動習慣・体調・心理的安定・意欲)と介護負担感尺度との相関は認められなかった.
4群に分類したその影響要因の分析では,A群では,介護ソーシャルサポートの不足の関与が示唆された.C・D群とA・B群の介護負担感の差は,介護時間の長さ・高齢者の痴呆の有無・高齢者の日常生活行動の要介護度による違いであることがわかった.特に高齢者の介護では,「着脱」「話の理解」「意思の伝達」が得られないことが負担感を増大させている結果となっていた.C・D群の違いは,主介護者個人が感じる満足感が関与していることが示唆された.
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