Japanese
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研究報告
在宅移行時期にある入院高齢者のソーシャル・サポートとQOLとの関連
Relationship Between Social Support and Quality of Life in Elderly Patients Returning Home
藤本 里子
1
,
天野 瑞枝
2
Satoko FUJIMOTO
1
,
Mizue AMANO
2
1中濃厚生病院
2藤田保健衛生大学衛生学部衛生看護学科
1Chunou Kousei Hospital
2Fujita Health University
キーワード:
入院高齢者
,
ソーシャル・サポート
,
QOL
,
Elderly Patients
,
Social Support
,
QOL
Keyword:
入院高齢者
,
ソーシャル・サポート
,
QOL
,
Elderly Patients
,
Social Support
,
QOL
pp.9-16
発行日 2006年12月30日
Published Date 2006/12/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200261
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Ⅰ.緒言
わが国の全入院患者の中に占める65歳以上の者は約6割を占めており、入院高齢者数は年々増加傾向となっている1)。老年人口の増加に伴い、入院患者の高齢化も進み、また、国の施策として在宅ケアを推進し在院日数の短縮化を図っている一方で、看護師の地域連携がうまくいっていない2)、介護者の介護負担等3)の問題があり、在宅だけでなく入院中から高齢者を取り巻くソーシャル・サポートを考えていくことが重要となる。
これまでに、ソーシャル・サポートに関する研究は多くなされている4),5)。高齢者のソーシャル・サポート研究に関しては、ソーシャル・サポートが生活満足度に影響し6)、心理的安定や生きがいにつながることなど7),8)が報告されている。そのほとんどは外来患者や在宅高齢者に焦点をあてたもので、病棟看護師のサポートが入院高齢者にどのような影響を与えるかを明らかにした研究は少ない。本研究はToni C.Antonucci、Hiroko Akiyamaによるコンボイモデルを参考にした。長期にわたって安定した親しい関係である両親・兄弟・配偶者・子どもなどで役割によって規定されるのではなく、一方の死あるいは裏切り等によって終結する関係である家族、また、役割に基づいた人間関係であり、役割の変化や援助の終結により関係も変化する人々である看護師の入院高齢者に対するソーシャル・サポートをみた9)。
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