Japanese
English
総説
看護医療とソーシャルワーク
Nursing and Health Care and Social Work
前田 敏雄
1
Toshio Maeda
1
1愛知教育大学教育学部
1Aichi University of Education
pp.1-8
発行日 2000年6月30日
Published Date 2000/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200140
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本学会理事長石黒彩子教授は、本学会誌第1巻第1号の巻頭言において「わが国は、世界一の長寿国家としてWHOにも認定される誇るべき国家ですが、近年急速に少子・高齢社会に移行しつつあります。社会構造が変化する中で、医療費をはじめとして、在宅ケア、小児の健全な育成などの問題が深刻化しています。特に、ドイツに次いで世界で2番目に開始が計画されている介護保険の運用については種々論議されていますが、大きな医療制度の改革が進展しつつあります。
医療と福祉サービスにおいてその資源を効率よく活用し、保健サービスも含めたそれぞれの領域をいかに包括的なシステムとして確立していくかが、問題を解決していく上で最も重要な事がらになります。看護職はこの変革において、オーケストラにおけるコンサートマスターのような役割を担うことを期待されているのではないでしょうか。」そして、さらに「来るべき21世紀に向けて船出した日本看護医療学会が、荒波にもまれながら学際的に包括ケアやチームケアのあり方について研究し、お互いの理解を深めて学びあう場として(本学会誌)が発展することを願ってやみません。」と発刊に際しての思いを力強く述べておられます1)。
本論文の筆者は福祉学を専攻する者であり、看護や医療技術の学生にはこんにちに至るまで約30年間「社会福祉」の講義を担当させていただきました。そこで、この機会に看護医療と福祉援助の方法であるソーシャルワークとの関連について、共通の視野とソーシャルワークの課題についてここに述べさせていただきたいと思います。
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